ドクターKのこだわりコレクションをご紹介します。
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年齢とともに音楽の嗜好も変わってくる。若いころはハードなフリージャズなども何の抵抗なく受け入れることができていたが、やがて落ち着いた閑やかなムードの曲が好ましくなってくる。後期インパルス時代のコルトレーンなどは偉大な作品であることはわかるが、いつも聴くとなると胃がもたれてしまう。モダンジャズカルテットを聴いていると、疲れた心が癒される。
モダンジャズカルテット(MJQ)は1952年、ディジー・ガレスビー楽団の4人のメンバーにより結成された。モダンドラミングの開祖であるオリジナルメンバーのケニー・クラークは惜しくも早期に退団したが、ピアノのジョン・ルイスとバイブラフォンのミルト・ジャクソンが中核となり、スタンダードナンバーを独特な手法でアレンジした数々の佳演を聞かせた。
編曲を担当したのは音楽監督のジョン・ルイス。彼のアレンジの基本はクラシック音楽の作曲法。クラシックの格調の高い手法とジャズの精神を融合させることに情熱を注いだ。サードストリームミュージックの主催者でもあった。MJQの音楽をしばらく聴いていると、クラシックの室内楽曲でも聴いているような錯覚に陥る。主張の強いホーン楽器を含めず、ミルト・ジャクソンが流麗で洗練されたバイブラフォンのソロを奏でる。実に心地よい。音楽鑑賞をクラシックから始めた私も、ジャズの聴き始めはMJQとビル・エバンスであった。何ら抵抗なく入門することができた。
彼らの秀作は、初期のプレスティジ時代とその後のアトランティック時代に集中している。プレスティジ時代の傑作は『Django』と『Concorde』。全集は数年前に発売されている(写真上右)。昨年、ついに待望のアトランティックのコンプリートコレクションがMosaic Recordsより発売された(写真上左)。5000セット限定発売のCD7枚組であり、二度と再発されることはない。蒐集番号も譜ってあり、私のセットは184番である。
The Modern Jazz Quartet
MJQは1974年に一度解散したが、1984年に再結成され、往年の名カルテットぶりを披露、古くからのファンを喜ばせた。その後、メンバーは次々と鬼籍に入り、最後に残ったパーシー・ヒースも2005年に亡くなった。何か一つの時代が終わったような気がした。一度はMJQの実演に接してみたかった。
Dr K
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日々の外来診療の傍ら、周囲の目に隠れて密かに集めたこだわりのコレクション。未視聴、未読のCD、DVD、本の山に囲まれながら、人生の残り時間を考える毎日。
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