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ドクターKのこだわりコレクションをご紹介します。

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40年代から50年代にかけて、女性ジャズボーカルの黄金時代があった。サラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルド、カーメン・マクレエ、ダイナ・ワシントンなど、名立たる歌姫たちが活躍していた。歌唱の完成度ではサラ・ヴォーンが最高だったが、私は一風変わったアニタ・オデイがお気に入りである。アニタは40年代後半にジーン・クルーパ楽団の専属歌手となり、その後スタン・ケントン楽団に移籍、50年代中頃に独立しソロ活動をするようになった。

アニタの歌は、いわゆる即興性に重きを置いた器楽的な唱法。ジャズスピリットに溢れた自由で奔放な歌を聴かせた。多少の音程の悪さを自分の唄の魅力に変えてしまう巧みなテクニックを持ち合わせていた。姉御肌の性格で、サイドマン達との即興的なやり取りを楽しんだ。

上の写真は、彼女の全盛期にあたるヴァーブ時代の録音を集大成したMosaic Recordsからの9枚組のCDセット。Anitaの歌唱の魅了のすべてがここに蒐集されている。正規発売の時期を逃してしまったため、中古市場などで長らく探していたが、激しい争奪戦の末、この度ようやくKコレクション入りを果たした。


 

『真夏の夜のジャズ』という映画をご存知だろうか。ロードアイランド州のニューポートで毎年開催されるジャズフェスティバルがあり、1958年の同フェスティバルの模様を映像記録したジャズマニアの必須品。ジミー・ジュフリーの奏でる『Train over the River』の印象的なイントロから始まり、当時のキラ星のようなジャズ奏者が次々に登場し、聴衆を沸かせる。ジュリー・マリガン、チコ・ハミルトン、ジム・ホール、ソニー・スティット、ダイナ・ワシントン、ジョージ・シェアリング、セロニアス・モンク、サッチモなどの演奏を「観る」ことができる。往年のジャズファンにはたまらない。この映画の前半の山場でアニタが登場し、スタンダード2曲を披露する。彼女の歌唱の特徴と魅力がわかってもらえると思う。

Anita O'day in Jazz on a Summer's Day


 

アニタのCDを一枚選ぶとすれば、『Anita Sings the Most』(写真左)か『An Evening with Anita O'day』(写真右)が気に入っている。前者はオスカー・ピーターソンカルテットがバックを勤め、後者のサイドマンにはバーニー・ケッセルやタル・ファーロウなどの一流のミュージシャンが加わっている。共演者との即興的なやり取りを本当に楽しんでいるアニタの様子が伝わってくる。

Dr K
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ドクターK
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開業医
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コレクション
自己紹介:
日々の外来診療の傍ら、周囲の目に隠れて密かに集めたこだわりのコレクション。未視聴、未読のCD、DVD、本の山に囲まれながら、人生の残り時間を考える毎日。
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